名古屋で整体(骨格矯正)とパーソナルトレーニングを組み合わせたボディメイクをおこなっている女性専門スタイル矯正サロン「Style Design Salon Hiro Hattori」のヒロ服部です。
猫背をなおすための方法はカラダの状態によってケースバイケースになってしまうで、姿勢が良くなる考え方というカタチでお伝えしていきたいと思います。
こんな風に自分のカラダのことを考えてみると無理なく続けられるちょうどいい姿勢が見つかりやすいですよという考え方です。
猫背姿勢に悩んでいる方や姿勢から体型改善を目指している方にはぜひ読んでいただきたい内容です。
こちらも合わせて読んでもらえると嬉しいです。
コアマッスルや体幹という言葉は一般的に認知されるようになりましたが、何がどう姿勢維持に役立つのかという点については曖昧な感じがします。
カラダの内側の腔のことを理解すると内側の筋肉も働きやすくなるので今回はカラダの内側から姿勢やスタイルのことを考えていきたいと思います。
目次
カラダにある腔と種類
人のカラダの内側は、鼻腔、口腔、咽頭、胸腔、腹腔、骨盤腔とカラダの中で分けられます。
その中でも姿勢や動作に影響を与える胸腔、腹腔、骨盤腔に焦点を絞って話を進めていきます。
胸腔は肋骨で囲まれた肺や心臓があるスペースです。
腹腔は骨では囲まれておらず、肝臓、胃、小腸、大腸などがあるスペースです。
骨盤腔は骨盤で囲まれた子宮、膀胱、直腸があるスペースです。
それぞれの腔の特徴
弾力がある肋骨で囲まれた胸腔は呼吸によって容量、カタチを変化させます。
骨盤腔は臓器と体液で満たされているので短時間で容量が変わることはありません。
臓器や食物などで満たされる腹腔も短時間で容量を変化させることはありませんが、腹腔は周りからの圧力の増減によってカタチを変化させます。
容量 | カタチ | |
---|---|---|
胸腔 | ◯ | ◯ |
腹腔 | △ | ◯ |
骨盤腔 | △ | ◯ |
腔と呼吸の関係性
3つの腔の中で容量とそのカタチを瞬間瞬間で変化させるのが胸腔です。
通常1分間に10~20回くらい呼吸によって容量(0.5ℓくらい)を変化させます。
空気が入るのは肺がある胸腔まで(白)ですが、呼吸によって起こる圧力の変化が腹腔、骨盤腔へと伝わります(黄)。
全身の骨のアライメントが整っていると身体の内側を抜ける圧力は上から下へ、下から上へ潮の満ち引きのように伝わります。
イメージですが、頭から足の裏まで呼吸のスジが通っているような理想的な呼吸ですね。
腔の状態によって起こる体型の変化
お腹の部分は骨で囲まれていないので、胸腔・骨盤腔からの影響で腹腔は水風船のようにカタチを変えます。
お腹を前と横で支えている筋肉に自然と力が入る人は胸腔や骨盤腔からの圧力がかかってもその水風船はカタチを維持することができます。
ウエストラインも女性らしいカーブを描いています。
この部分に上手く力が入らない人は上下から加わる圧力によってカタチが変わってしまいます。
下腹がポッコリしてきてウエストラインのくびれはなくなります。
やってしまいがちな間違い
ここでお腹の筋肉が弱いからと腹筋のトレーニングをしてしまったり、お腹に力を入れる意識しようとするとうまくいきません。
少し話が逸れますが、ポッコリお腹をペッコリさせるために必要なことは腹筋の強さじゃないとお伝えさせてもらっている理由もここにあります。
お腹の筋肉(腹筋群)は力を入れるのではなく、自然と力が入る状態をつくらないと姿勢やスタイルは変わりません。
どの筋肉も全体の中の一部なので全身のバランス(全身性)を考えることが必要です。この部分についてもまた書いていきたと考えています。
手技で腹腔へアプローチすることもできますが、セルフケアで取り入れやすいのはお腹のカタチに影響を与える胸腔からアプローチすることがオススメです。
胸腔へのアプローチ
胸腔へのアプローチについてですが日常に取り入れやすいところから始めましょう。
自然呼吸で肺のどの部分を優先的に使っているか?
背中に空気が入りやすい人、胸に空気が入りやすい人、肩に空気が入りやすい人。
これまで多くの女性のカラダをみさせてもらってきましたが、姿勢のよって様々な肺の使い方をしています。
うつ伏せで呼吸がしやすい人は背中側の肺を使う傾向が、仰向けで呼吸がしやすい人は胸側の肺を使う傾向が、バンザイをして呼吸がしやす人は肩に近い肺に空気が入りやすい傾向があります。
姿勢によって肺の使い方に傾向があり、またその傾向によって姿勢がつくられています。
どの呼吸でもカラダに酸素は取り込まれますが、空気の入る場所に偏りが生まれることで姿勢が崩れてしまったり、身体の内側をぬける圧力がうまく伝わりません。
空気が入りづらい場所に空気を入れる
考えることなくできる呼吸ですが、誰もが満遍なく肺を使えているわけではありません。
例えば、猫背姿勢の人は胸の谷間の部分に空気が入りづらい傾向があります。
どんな体勢でも構わないので胸腔エリア内で空気が入りづらい場所や体勢を見つけましょう。
空気が入りづらい場所が見つかったら、その部分にゆっくりと空気を送り込むように呼吸をします。
これだけです。
弱くなった筋肉を補ってつくりなおす姿勢もアクティブな感じがしていいのですが、胸の中にある風船を膨らませるようなイメージで姿勢をつくると筋力ではなくフワッとしながらもしっかりとした姿勢をつくることができるようになります。
まとめ
- 胸腔、腹腔、骨盤腔が姿勢や動作に影響を与える
- 腔によって特徴が異なる
- 3つの腔の中で瞬間瞬間でカタチや容量を変化させるのが胸腔
- 胸腔・骨盤腔からの影響で腹腔は水風船のようにカタチを変える
- お腹を凹ませたいなら胸腔にアプローチする
- 姿勢によって肺の使い方に傾向があり、またその傾向によって姿勢がつくられる
- 胸腔エリアで空気が入りにくい場所を見つける
- 空気が入りづらい場所が見つかったら、その部分にゆっくりと空気を送り込む
- 胸の中にある風船を膨らませるようなイメージで姿勢をつくる
人は日々の生活の中で1日で2万回以上呼吸をしています。
この呼吸のたびに力の伝わり方に偏りがあると姿勢や体型を維持することは難しくなります。
姿勢や動作にパターン(癖)があるように呼吸にもパターンがあります。
このパターンから今のスタイルがつくられます。
何気無い呼吸ですが、カラダの内側を探るような感覚で空気の入りどころに注目してみることが無理せず賢く猫背を良くできる方法かなと考えています。