ぎっくり腰をどう診るか ― 急性腰痛への評価とアプローチ(スタイルデザイン研究会)

スタイルデザイン研究会、腰椎へのアプローチ。

今回のテーマは急性の腰痛。

今は数年に一度あるかないかですが、10〜20代の頃は、重い荷物を運ぶアルバイトをしてたことや、身体の使い方が悪いまま整体の施術を続けていたこともあり、年に3回はぎっくり腰を繰り返していました。

その経験と臨床を踏まえながら、ぎっくり腰をどう考え、どう評価し、どうアプローチするのかをテーマに学びを深めました。

ぎっくり腰をどう見るか?

ぎっくり腰というと無理な体勢で部分的に負担が増えて「ビシッ」と痛めてしまうケースを想像する方が多いですが、実際はもっと静かに起こることがほとんど。

「んっ、、、」くらいの違和感が徐々に広がって、立つ座るくらいの日常の動作さえ困難になるケースのが多いです。

その裏側の原因は組織損傷、筋スパズム、神経障害、体液循環障害、内臓機能低下とさまざま。

ぎっくり腰の評価

対応経験が少ないうちはクライアントの動作と反応にドキドキしますが、評価の流れが整理できて経験値が増えてくれば慌てることはなくなります。

アプローチのポイントは2つだけ。

①スクリーニング/対応可能か

急性腰痛への対応で最も重要なのは、「何をするか」ではなく、「対応して大丈夫か?」判断することです。

年齢や症状の経過などから病院での検査を進めるデットラインが決まっていると、対応するときはちゃんと対応できるようになります。

振り分ける4つの質問

①いつ何をして痛くなった?

②どこが痛い?

③何をすると痛い?

④しびれや力の入りにくさはあるか?

この4つの質問だけでも、症状の特徴や重症度、施術できるかどうかを考えるための多くの情報が得られます。

そのうえで必要に応じて、SLRテストやケンプテスト、パトリックテストなどの整形外科的テストを組み合わせ、評価を進めていきます。

②回復の見通しの共有

もう一つ大切なのが、現在の状態から回復までの見通しを伝えること

急性腰痛の場合、構造の崩れを深く追究することよりも、まずは今の状態からどう回復していくのかどれくらいで回復するのか、を考えます。

身体の状態や年齢、痛みの程度、動作の様子から、回復までのおおよその経過を共有する。

予測でもこの見通しを伝えることで、クライアントは必要以上の不安を抱えずに過ごすことができます。

不安が筋緊張や防御反応を強め、痛みを長引かせる要因になることもあるから、

「今どの段階にいて、これからどう回復していくのか。」

を伝えることも、急性腰痛への大切なアプローチの一つだと考えています。

急性腰痛の原因

原因は筋筋膜性以外にも、椎間関節や仙腸関節の捻挫、椎間板障害、脊柱管狭窄症、圧迫骨折などありますが、サロンワークで対応する機会が最も多い、筋筋膜性由来焦点を当てて考えました。

・軟部組織の微細な損傷

・身体を守るために起こる防御性の筋スパズム

・多裂筋や腹横筋など深層安定筋の機能低下

・呼吸パターンの乱れによる体幹機能の低下

筋筋膜性由来のぎっくり腰は、痛みのある組織よりも「なぜ身体がそのような防御反応を起こしたのか」という視点をもてると腰だけにとらわれずにアプローチを考えることができます。

急性腰痛へのアプローチ

腹斜筋・腹横筋

横隔膜

腹直筋

大腰筋

腸骨筋

大腿直筋

半腱半膜様筋

後脛骨筋

大腿筋膜張筋

中殿筋

大内転筋

梨状筋

仙結節靭帯

まとめ

ぎっくり腰は慢性的な腰痛と違い、構造や機能面を細かくチェックすることよりも、安全に対応できるかを評価し、回復の見通しを共有することが大切です。

その土台をつくるための評価とアプローチについて考える研究会でした。

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