「大人の側弯症へのアプローチ」機能性側弯症と構造性側弯症(スタイルデザイン研究会)

スタイルデザイン研究会、大人の側弯症へのアプローチ

今回は大人になってからゆっくり進む側弯症へのアプローチをテーマに研究会を行いました

成長期の側弯症と大人になって起こる側弯症

側弯症とは?

側弯症とは、「脊柱の側方偏位に椎体回旋を伴う状態」と定義されています

※レントゲン撮影でコブ角が10°以上の場合に側弯症と診断

側弯症では前額面、矢状面、水平面の3方向すべてに変化が起こります

背骨が横に曲がっているだけではなく、背骨・肋骨・胸郭が変形している状態と理解できるとアプローチがみえてきます

成長期の側弯症と大人の側弯症

同じ側弯症という名前でも、成長期に発生するものと骨成熟後に発生するものでは性質が大きく異なります

成長期に起こる側弯症

思春期に起こりやすい特発性側弯症

・遺伝的要因・成長速度・神経筋制御・ホルモン

など複数の要因が関与すると考えられていますが発生原因ははっきりしていません

思春期にみつかる側弯症は、成長過程で急速に進むリスクがあるため病院での定期検診が必須です

大人になってから起こる側弯症

一方で骨成熟後(18~25歳以降)に発生する側弯症

・加齢・椎間板や椎間関節の変性・骨粗鬆症・筋力低下・疼痛回避

などが重なることで脊柱のバランスが崩れ、ゆっくりと側弯が進みます

観察の注意点

成長期の側弯症では「骨成長と側弯の進行度合いの考慮」が最重要

成人の側弯症では「どのような代償で身体を支えているか」「どの機能が低下しているか」を評価することが重要

機能性側弯症と構造性側弯症

次に分けて考えたいのが、機能的側弯症と構造的側弯症

機能的側弯症

前屈や座位になると変形が改善することが特徴で、二次的に起きている側弯です

・脚長差

・股関節拘縮

・疼痛回避姿勢

構造的側弯症

椎体そのものに回旋変形を伴っているので、前屈しても肋骨隆起(リブハンプ)がみられます

なぜリブハンプが起こるのか?

例えば、右胸椎凸の側弯症では、椎体は右へ回旋します

右側の肋骨は後方へ突出し、左側の肋骨は前方へ移動

その結果、前屈した時に右背部が盛り上がって見える肋骨隆起(リブハンプ)が起こります

アダムステストは構造的か機能的かを見分ける簡単なチェック方法の一つです

アダムステスト

側弯症のスクリーニングとして代表的なのがアダムステスト

研究会でも立位と前屈位で観察しました

・背部の左右差

・肋骨隆起

・腰部隆起

大人の側弯症への評価とプログラム

僕のサロン現場では、成長期の側弯症の相談はあまり経験がありませんが、大人の側弯症をみつけるケースは頻繁にあります

大人の側弯症に対してのアプローチを考える時に有効な方法で、パータペーションをつかった5つのサブシステムの評価をおこないました

サブシステムの評価は側弯症に特化した評価方法ではないですが、どんな代償動作で身体を安定させているのか?がみえるので側弯症へのアプローチが明確になります

①内在コアサブシステム

②深部縦サブシステム

③ラテラルサブシステム

④アンテリアオブリークサブシステム

⑤ポステリアオブリークサブシステム

<ポイント>

どんな代償動作で身体を安定させているのか?

機能低下が起きている筋筋膜のつながりはどこか?

パータペーションを行い、身体操作の課題の掘り下げと課題に対しての運動をおこないました

側弯症は痛みの原因なのか?

側弯症があるから必ず痛みが出るわけではありません

軽度の側弯症では無症状の方も多く、コブ角の大きさと痛みが必ずしも一致するわけではありません

重要なのは、

  • 呼吸機能
  • 運動制御
  • 筋筋膜の機能
  • 日常生活動作

にどのような影響が出ているかを評価することです

まとめ

側弯症は背骨の形だけを見るのではなく、呼吸・支持・動作制御まで含めて評価することで、その人に合ったアプローチが見えてきます

骨盤を安定させる筋・筋膜システムの評価から側弯症を改善する方法を考えましょうという研究会でした

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